最近の生活家電の便利さには舌を巻く。
と同時にあまりの高額に今度は腰を抜かす。
我が家の家電はほとんどは2010年製。
東京から札幌に越してきた時に買いそろえたものばかり。
そうなるとそろそろ買い替え時期で、遂にこの前洗濯機が動かなくなった。
大体家電というのは一つ壊れたかと思えば、意思でも持っているのかと思う程芋づる式にガタがくるもので、この前掃除機がダメになり、次は冷蔵庫が怪しい。
これは便利だ、とスペックに惚れて買いこもうとすると家族でリゾートに行けるほどの額になる。ついでにキャンペーン中だったりしてスマホも買い替えて子供の分までこの際必要だからと購入したりして、帰宅してから寝るまでスマホと向き合いっぱなしの週末を迎える事となる。
家電量販店に行くとどれもこれも素晴らしい高機能なのだけど、20万30万がゴロゴロしていて、これって給料の上がらないこの日本で本当に現実的な価格なの?と疑問に思った。
私の欲は果てしない。
食洗機も欲しいし、よく吸い取る掃除機の他に布団専用の物も欲しい。
遠赤のほんわかあったまるストーブも欲しい。目に優しい調光式のシーリングライトも欲しいし寝室に読書灯も欲しい。
湧き水のごとく湧き出る物欲がここにある。
でもよく辺りを見回すと、食洗器を入れるにはこじんまりとし過ぎているキッチンや、まあまあスッキリとしたリビングがある。ニトリのペンダントライトはLED電球の刺激を和らげてくれたし、夜は早めに寝室に行き本を開けば瞼は閉じる。30年以上使い込まれたPSのパネルヒーターはいい味を出している。
うーん、布団用の掃除機はなんだか必要な気がする。
半導体不足だとか技術の進歩。原油高騰だとか輸入コストの問題。
世の中色々あっても月々の収入は変わらないのだ。
身の丈って言葉がある。それなりに暮らせていればそれでいいじゃないか。洗濯機は結局必要最低限の地味なものを選んだ。
子供の頃は黒電話だったのにたったの35年でスマホになった。
二層式の洗濯機のダイヤルはドラム式の液晶パネルになり、掃除機はロボットになった。もう充分だ。
便利の限界なんじゃないかな。